「継続は力なり」と聞くと、「はい、ごもっともです」と思います。
継続が力になることは間違いない事実です。
なにもわからなかった新入社員が、いつかは課長さんになったりしますもんね。
でも、仕事なら食べていくためになんとか継続できるとして、それ以外に決めたことってなかなかできなくないですか?
目標を決めてスタートしたものの、すぐに自信がなくなって、いったいなんのために努力しているのかな?と空しくなったりします。
どうして、継続は力だとわかっているのに出来ないんでしょ?飽きっぽい?目標が高すぎ?
そもそも本当の目標じゃなかった?その結果、目標なんて持たない方が楽かもしれないとも思います。
でも、目標や夢を持って生きるっていうことは、人間にしかできないことですもんね。
「継続は力なり」を信じて実践し、結果を残した偉人たちの信念とも言える名言を集めまてみました。
この記事では「継続は力なり」の意味、由来、座右の銘にした時のイメージ、名言、禅語、そして四字熟語をご紹介します。
まずは「継続は力なり」のきちんとした意味を知ろう
皆さん、「継続は力なり」の意味はご存知だと思いますが、改めてきちんとした意味を把握しておきましょう。
慣継続は力なり
解物事をやり続ければ後に実力になって目標に近づけることにいう。
引用元:広辞苑第七版 大修館書店
「継続すれば後で確かな実力となり、いつしか目標に到達できる」という意味です。
皆さんが考えているとおりの意味でしたか?
物事を続けていけば、単なる力ではなくて実力になるんです。
目標達成のためには絶対に必要なものですね。
「継続は力なり」の由来を知ろう
誰もが知っているこの言葉、誰が考え出したのでしょう?
調べてみると、大分県玖珠町出身の久留島武彦(クルシマタケヒコ)氏にたどり着きました。
子供たちへ童話を語り聞かせ、アンデルセンのふるさとであるデンマークの人々より「日本のアンデルセン」と呼ばれた童話作家です。
かの有名な童謡「夕焼け小焼け」を作詞された方でもあります。
引用元:久留島武彦記念館http://kurushimatakehiko.com/archives/1249
「継続は力なり」――――誰もが知るこの言葉、 誰の言葉かご存知ですか? 生涯の口演動員数、推定200万人以上! 童話を通して、教えを子どもたちへ語りきかせる"口演童話活動"を明治・大正・昭和にわたって、日本全国のみならず世界各地で行なった教育者・久留島武彦。その声はマイクを使わずとも会場の 隅々にまで響き渡り、大人も子どもも夢中になって耳を傾けたという。日本の児童教育の土台を築いたレジェンドが残した言葉と軌跡から、彼の目指した「心を育てる」教育の真髄に迫る。 子どもたちに童話を語り聞かせ、大人へ教育について説いた彼は「日本のアンデルセン」と呼ばれた。 万人を感動させた、人生・教育の助けとなる名言集
久留島武彦記念館のホームページには、久留島武彦氏の名言集「チャンスはハゲおやじ」が紹介されています。
この本には、「継続は力なり」の他にも素晴らしい名言が詰まっているのでしょう。
そして久留島氏は、「芸術は爆発だ」の名言を遺した芸術家 岡本太郎氏を育てた方だと紹介されています。
座右の銘を「継続は力なり」にするとどんなイメージになる?
小さい頃から日記をつければ1週間、家計簿をつければ3日で終わった私が思うには、この何かを「継続する」ことは、24時間マラソンに出場するくらい大変だということです。
続けるって本当に大変です。
でも、小さい頃からピアノや水泳などの習い事を続けている方は、確実に自分の実力にしていますよね。
就職する時は履歴書に堂々と書けるし、面接で聞かれた時には涼しい顔でさらっと答えることができます。そんな人は面接官のみならず、みんなに一目置かれることでしょう。
なんでも良いから継続して自分の力にすること。これはどんなものにも代えがたい大事な宝物です。
と、非常に良いイメージが作り上げられるのが『継続は力なり』ですが、さらに掘り下げて工夫しやすいのがこの言葉でもあります。というのも、こんな力強いイメージが色んな人の名言に大いに繋がってくるから。
好みのものを頭に入れておくと、いざ人に座右の銘を伝える時にセットで紹介できて深みが増しますよ~。
ということで、ここからは私の大好きな名言集です!
座右の銘 継続は力なり 偉人の名言から
久留島武彦氏以外にも、「継続は力なり」を信じて努力し続けた多くの著名人から数々の名言が生まれました。
「一度に1万種類の蹴りを練習する者は怖くないが、一つの蹴りを1万回練習する者は恐ろしい。」ブルース・リー
ブルース・リーを知らない若い方がいるかもしれませんが、私はこの世で一番強いのはブルース・リーかジャッキー・チェンだと本気で思っていました。
映画「ドラゴン」シリーズで、「アチョ~」と雄たけびを上げながら、上半身裸でヌンチャクを振り回す香港のアクションスターです。
若い頃に武術の修行をし、映画以外でも向かうところ敵なしの彼が遺してくれた言葉です。
「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力とは呼べない。」王貞治
王さんが日本のプロ野球界で放ったホームランは868本、1シーズンのホームラン記録は55本です。
長年、日本人記録のトップに君臨していましたが、2022年ヤクルトの村上選手が56本のホームランを放ち、王さんのシーズンホームラン記録は第2位となりました。
村上選手が村神様と呼ばれるように、当時の王選手も野球の神様的存在でした。
私たちもいつか願いを叶えて、胸を張って「努力したんだよ」と言いたいですね。
「人生はどちらかです。勇気を持って挑むか、棒にふるか。」ヘレン・アダムス・ケラー
ヘレン・ケラーは幼少の時、高熱から髄膜炎となり、見ることも話すことも聞くことも出来なくなりました。
それでも家庭教師サリバン先生の指導のもと、努力を続け、とうとう夢だったハーバード大学付属の女学校へ入学することができました。
周囲が絶対に無理だろうと思っても、本人が諦めなければ夢は実現できるということを、今でも時を超えて私たちに示してくれています。
「俺が10時間ギターを練習して満足しても、11時間練習するやつがいる。そういうもんさ」ジミ・ヘンドリックス
ロックを聞かなくても、音楽にうとくても、ジミ・ヘンドリックスの名は聞いたことがあるかもしれません。
「伝説のギタリスト」として名を残した天才肌の彼であっても、人より上手くなるために練習に練習を重ねていたのですね。
「生きていくことは、自転車に乗るようなものです。バランスを保つために、ずっと漕ぐ必要があるのです。」アルバート・アインシュタイン
アインシュタインが何を発明したのかわからなくても、アッカンベーをしているお茶目な写真は思い浮かびます。
人生になんの迷いもない天才かと思いきや、ずっと自転車をこぎ続けていたんですね。
私たちも地道に足漕ぎペダルを回しながら、人生のバランスをとっていきましょう。
「人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし。急ぐべからず。」徳川家康
「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」の言葉にもあるように、徳川家康は幼い時より忍耐と共に生き、天下人となる好機を待ち続けました。
徳川家康の辛抱強いこの信念がなければ、歴史は変わっていたのかもしれません。
座右の銘 継続は力なり 禅語編
座禅を組み瞑想体験ができるお寺が全国的に増えていますね。
無の境地に至ることは至難の業ですが、それをやり遂げた先人の禅の言葉があります。
「滅却心頭火自涼(しんとうをめっきゃくすれば ひもおのずからすずし)」恵林寺 快川禅師
「無念無想の境地に至れば、熱い火でさえも涼しく感じられる」という意味です。
武田信玄ゆかりの恵林寺の快川禅師が、織田信長勢が放った炎に包まれて落命する寸前の言葉とされています。
「大変だ」「もう諦めてしまいたい」と泣きたい気持ちを横に置き、目標だけに焦点を当てれば、苦労を苦労と感じず、努力し続けられる。
快川禅師の心境を思えば、弱音は吐いていられないと気持ちも新たになります。
「心頭滅却(しんとうめっきゃく)」という四字熟語にもなっています。
「白珪尚可磨(はっけいなおみがぐべし)」中国 詩経
「白珪」は白く清らかな完全無欠の玉をいいます。
「穢れのない純白の玉であっても、さらに磨くべきである」という意味です。
私たちも「これでいいかな」ということなく、常に前進あるのみなのです。
「迷悟われに在れば、発心すれば則ち到る。」般若心経秘鍵
「迷悟(めいご)」は迷いと悟り。「発心(ほっしん)」は悟りを得ようとすること、勇気を持って一歩を踏み出すという意味です。
「迷いや悟りは自分の中にある。失敗を恐れずに目標に向かって一歩踏み出す。あとは信じて突き進むだけだよ」と教えてくれています。
「仏智を証せんと欲わば局執すべからず。一歩して即ち憩えば誰か宝城を見ん。」性霊集
「少し前進したからと言って気持ちをゆるめて休んでいては、大きな目標にはたどり着けない」という意味です。
何であれ、一度休んでしまうと最初の目標はどこへやら・・三日坊主で終わらせない為にも続けていくことが大事なのです。
座右の銘 継続は力なり 四字熟語編
覚えやすい座右の銘なら四字熟語が最適です。
「目標達成まで諦めずに努力を続けよう」という意味の四字熟語8選をご紹介します。
「一意専心」(いちいせんしん)
「一意」と「専心」は一つの事に集中する。
「他に浮気をせず、心を集中して、一つのことだけに取り組もう」という意味です。
取り組み続けた結果、どんな奇跡が待っているか楽しみに頑張りましょう!
「蛍雪乃功」(けいせつのこう)
「蛍雪」は蛍の光と雪明かり。
「明かりを灯す油も買えない貧しさのなか、蛍の光と雪明かりを頼りに勉学に励むこと」をいいます。
「初志貫徹」(しょしかんてつ)
「初めに決めた目標からブレずに、最後までやり遂げること」です。
もちろん、最初に決めた目標が全てではないので、軌道修正もOKです。
「点滴穿石」(てんてきせんせき)
「たった一滴の雫が長年、同じ石の上に落ち続けると穴が開く」ということです。
網走監獄の脱獄囚も格子のネジに味噌汁をかけ続けて腐らせ、鉄格子を外したそうです。
美談ではないですが、小さな努力を継続すれば大きな力になるということです。
「読書百遍」(どくしょひゃっぺん)
「難しい本も繰り返し読み込めば理解できる」ということです。
1回読んでわかった気にならず、100回読むぞという気持ちが大事なんですね。100回読めば、いやでも暗記してしまいそうです。
「孟母断機」(もうぼだんき)
孟子(中国の思想家)が学業も中途半端に家に戻ると、母親が織っていた織物を断ち切り、「途中で挫折することは、この断ち切った織物のように何の役にも立たないのよ!」と叱り、孟子を帰らせたことが由来となっています。
なかなか出来ない母親の愛情表現ですね。
「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」
「邁」は進むです。「たとえ困難であっても、目標に向けて勇敢に突き進むこと」です。
類義語です。
- 「獅子奮迅(ししふんじん)」
- 「力戦奮闘(りきせんふんとう)」
- 「勇往猛進(ゆうおうもうしん)」
- 「勇猛邁進(ゆうもうまいしん)」
どれも字面がカッコいいですね!
「粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)」
「粒粒」はお米の一粒一つのこと。
「努力や苦労をかさね、お米を作る農家の苦労」転じて、
「物ごとを成熟させるため、長年コツコツと努力する」という意味になります。
類義語です。
- 「艱難辛苦(かんなんしんく)」
- 「千辛万苦(せんしんばんく)」
- 「彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)」
まとめ
この記事では「継続は力なり」の意味、由来、座右の銘にした時のイメージ、名言、禅語、そして四字熟語をご紹介しました。
天才と羨望される偉人であっても、舞台裏では努力を重ねていたんですね。
天才とは反対地点にいる私なら、なおさら努力しなくちゃなりません。
でも、努力は辛いものと思いがちですが、自分が目標をやり遂げた姿をイメージして、楽しんで努力できたら最高です。
いずれその頑張りが認められて、神様が「よっしゃ!目標叶えたるで~(なぜか大阪弁のイメージ)」とご褒美をくれるかもしれません。
ここまで書いて、お笑いコンビの錦鯉を思い出しました。
苦節10年で花が開くこともあるし、本当に継続するって何が起きるかわかりませんよね。
「継続は力なり」を信じて、自分を信じて、努力の神様を信じて、皆さん頑張りましょう!
皆さんの心に響く、偉人の名言や禅語、四字熟語がありますように。