有言実行はよく聞く四字熟語ですが、知行合一を座右の銘にしている方はいるのかしら?と調べてみると、パナソニック創業者である松下幸之助氏や世界最高齢のアプリ開発者である若宮氏がそれに近いことをお話されていました。
知行一致の意味を調べてみると「大物になる人はこんな事を考えているんだ。もはや普通の人間では考えつかないレベル。この方々は宇宙人もしくは神ですね?」と思いました。
知識と実行がキーポイントですが、だからと言って有言実行とは違うんです。私みたいな凡人にとっては、知行合一の意味を理解するのも一苦労です。
この記事では知行合一(ちこうごういつ)の意味、座右の銘としてお勧めな方、由来、類義語をご紹介します。
知行合一(ちこうごういつ)の意味は奥深いよ
まずは知行合一の意味から
ちこう-ごういつ【知行合一】
意味中国、明の王朝明が唱えた学説で、知識と行為とは同一体のもので、真の知は必ず行いをともない、知っていて行わないのは真の知ではないとする説。宋の朱子学の先知後行説に対して、道徳的実践や体験による知識の確認を重視したもの。
構成「知行」は、知識と行為。「合一」は、合わさって一つになること。
引用元:大修館 四字熟語辞典
明の王である守仁(陽明)の唱えた学説(陽明学)です。
「知識と行為は一つのものである。真の知識は必ず行いをともなっている。知っているのに行わないのは、本当に知っているとは言わない」
江戸後期の大塩平八郎の乱は、知行合一説に従って起きたと言われています。
それに対して、宋の朱子学の先知後行(せんちこうこう)とは、「広い知識で物事を理解していれば、正しい行いがなされる」とあります。
これは「まずは広い知識を得よう。そうしたら正しく行動できるよ」と、行動を重視する知行合一よりも優しく聞こえます。
知行合一をわかりやすく伝えてみるよ
例えば、「介護が大変」ということはみんながわかっていることだけれど、実際に経験した方は、「こんなに大変だとは思わなかった」とか、「この介護は想像していたより楽だった」など、体験してこそわかることがあります。
そして、「お父さんの介護はこんな苦労があったけど、お父さんの笑顔を近くでみられて良かった。だからお母さんの時も介護してあげたい」と、実践をともなった介護の知識を得ることができます。
この介護できた喜びなどの感情や知識を得て、そこからまた実践が伴っていくことを知行合一と言います。

座右の銘を知行合一にしたキッカケに介護について話し合ったよ
知行合一が座右の銘にお勧めな方は
パナソニックを創立した松下幸之助さんの言葉に、「考えて、工夫して、やってみて、失敗したらやり直そう」という意味の言葉があります。また、CMでお見かけするアプリ開発者の若宮さんは、「バッターボックスに入って、バットを振ってみなくちゃわからないですよ」と私たちに呼びかけます。「ごもっともです」と思いつつも、なかなか一歩を踏み出すのは勇気がいりますよね。
とくに、こんな方々の座右の銘として知行合一をお勧めします。
- 今までの体験を生かして、自分が本当に望むことを実行したい方
- 知識だけは誰にも負けないと自負する方
- 失敗することばかりシュミレーションしてしまう方
- 人生は3回くらいあると考えている方
- そもそもバッターボックスがどこにあるかわからない方
アップルのティム・クックCEOが「どうしても会いたい」と言った87歳の日本人がいます
— NHKニュース (@nhk_news) June 16, 2022
若宮正子さん、「世界最高齢のアプリ開発者」なんです https://t.co/DkPMOKS5XA

まずは身近なエコバッグで飛んでみよう!
知行合一の由来や引用も実行が大事!
知行合一の由来を調べてみました。
出典理を吾が心に求むるは、此れ聖門の知行合一の教へにして、吾子(ごし)又何ぞ疑はん。〈伝習録、中〉
引用元:大修館 四字熟語辞典
中国明代の王陽明の書物(中巻)のこの一説は、「知識と行動は別々になり得ないという知行合一を自分の心で真に解釈したら、あとは実行するのみである」という意味です。
例行わないのだから、知らないのも同じだ。何事でもすべて知行合一でなければならない。〈勝海舟、氷川清話〉
引用元:大修館 四字熟語辞典
こちらは勝海舟の氷川清話(ひかわせいわ)の引用です。
「今の政治家は政治家としての秘訣を知らないのだ。知っているとしても実行しないのであれば、それは知らないと同じことだ。何事も知行合一でなければいけない」と書いています。

もしもーし、それ政治家の秘訣と違いますよー
知行合一の類義語はプロフェッショナル
類義語を調べたところ、知行合一の意味自体が難しいせいか、たった一つ「知行一致」がありました。
- 「知行一致(ちこういっち)」知識と行為に食い違いがなくなり、知っているのに行わないことがないこと。
「知識と経験が一致していく」となると、よほど経験を重ねて、その分野で結果を出している方ではないでしょうか。経験を重ねて結果がついきてくれるなら、なにも言うことありません!

知行一致!杖につかまって浮けるようになったぞ
まとめ
知行合一の意味は「知識と行為は一つのものであり、行為をともなわない知識は本物ではない。行動してこそ真に知っていると言える」ということです。
知識を持っているのに、実践に移せずにいる方の座右の銘としてお勧めします。
中国明代の王陽明の伝習録にある「理を吾が心に求むるは、此れ聖門の知行合一の教へにして、吾子(ごし)又何ぞ疑はん。」が由来となっています。
勝海舟の氷川清話にも、「政治家の秘訣を知っていても実行しないのであれば、知らないと同じである。何事も知行一致でなければならない」と知行合一を用いた一説があります。
類義語には「知行一致」があります。「知っていること=実行している」と、プロフェッショナルを目指す方にお勧めの座右の銘です。
この記事では知行合一の意味、座右の銘としてお勧めな方、由来、類義語をご紹介しました。

