「じょっぱり（方言）」の初心者大歓迎！意味や実例から学んでみよう

「男は度胸、女は愛嬌」という言い方がありますが、私はこの愛嬌を持ち合わせずに生まれました。

朝ドラに登場する可愛い子役を見るにつけ、「みんなから可愛がられる、愛嬌のある子に生まれたかった」と思わずにはいられません。

では、何を持ち合わせて生まれたのかと聞かれたら、それは「じょっぱり」です。「頑張り屋さん」とはまったく違う「じょっぱり」は、持っていても何の得もありません。

自分が間違っていると途中で気が付いても、引き返すことができず突っ走る、そうすると囲りの大人たちから「じょっぱる子供だ」とうとまれます。

もしその頃、朝ドラ「舞い上がれ」が放送されていたら「失敗は悪いことではない」と学んで、素直に謝れたことでしょう。

この記事では、じょっぱりの意味、どこの方言か、由来、じょっぱりゆえの失敗談、他の地域で使われている方言をご紹介します。

「じょっぱり」の意味＆どこの方言？
「じょっぱり」の由来！「ごうじょっぱり」の方が妹だった
使い方を私の恥ずかしいじょっぱり過去から学んでみよう
他の地域ではどんな方言がある？
まとめ

「じょっぱり」の意味＆どこの方言？

「じょっぱり」は「意地を張る。ごうじょっぱり」という意味の青森県津軽地方の方言となっています。

じょっ-ぱり【情っ張り】

（津軽地方で）意地を張ること。意地っ張り。ごうじょっぱり。
引用元：広辞苑第七版　岩波書店

私が青森で生まれていたら「じょっぱりしてめごくない」（ごうじょっぱりで可愛くない）と言われたことでしょう。

北海道でも、意地を張って素直になれない人のことを「ずいぶん、じょっぱるね～」「じょっぱりさんだね～」とあきれ顔で言ったりします。

でも悪い意味ばかりではありません。

例えば、料理人や物を作る職人さんにとっては、このじょっぱり気質があってこそ良い仕事ができるというもの。

発祥地とされる青森県津軽には、その名も「津軽じょっぱり」という日本酒があります。職人さんが頑固一徹に作り上げた名酒を思わせるネーミングです。飲んでみたいです！

「じょっぱり」の由来！「ごうじょっぱり」の方が妹だった

じょっぱりの由来を調べてみました。「ごうじょっぱりが短縮されて、じょっぱりになったんでしょ！」と思いきや、どうやら違うようです。

　由来は、平安時代から「感情、気持ち」の意味で使われた「情」、それを押し通して意地を張る「情張り」が元の形で江戸時代から使用が見られる。変化した形の「じょっぱり」も当時の俳諧や滑稽本の中に登場するが、それが地方に広がって方言に残ったようだ。

「強情っ張り」が文献に登場するのは明治以降であることから、しばしば言われる「強情っ張り」の省略形との説は考えにくいかもしれない。
引用元：それ行け！方言探偵団　篠崎晃一著

「じょっぱり」は平安時代から、「強情っ張り」は明治以降から登場したと書かれています。

つまり、「ごうじょっぱり」が妹、「じょっぱり」がお姉さんなんです。

ということは引用にあるように、「じょっぱり」は「ごうじょっぱり」の短縮形ではなく、「情張り」が変化し、「じょっぱり」となって地方へ広がったという説が有力です。